舞台「Le Fils 息子」高知公演


事業報告

開催日時2021年(令和3年)
9月22日(水)   開場18:00 開演19:00 終演21:00
9月23日(木・祝) 開場11:30 開演12:30 終演14:30
会場高知市文化プラザかるぽーと 大ホール
入場者数二日間合計 743名

舞台「Le Fils 息子」は、フランス人の劇作家、フロリアン・ゼレールによって書かれた作品です。「父」「母」「息子」と、フロリアン・ゼレールが作った家族三部作の一つで、「父」は、「Le Père 父」というタイトルで、2019年3月に橋爪功、若村麻由美らの出演によりかるぽーとで上演しました。その後、フロリアン・ゼレールは、映画『ファーザー』で2021年第93回アカデミー賞脚色賞を受賞し、本作「Le Fils 息子」への期待が高まりました。
本作は、ジャニーズ事務所所属俳優の岡本圭人と岡本健一という実の親子が、親子役を演じるということでも話題を集めました。初共演で親子役、しかも脚本内容がお二人の人生と重なる部分もあり、岡本健一が「血の繋がった父と息子が織りなす、ある家族の物語の生活を、劇場にて公然と覗き見て下さい。」とインタビューに答えていました。
舞台は、8月30日の東京公演を皮切りに、北九州→高知→能登→新潟→宮崎→松本→兵庫と全国8都市を回るツアーとなり、高知では、9月22日と23日に2回公演を行いました。
2回公演とも400名弱のお客様にお越しいただきました。岡本親子のファンと思われる若いお客様も多く見受けられました。また、県外からのお客様も大変多くご来場いただきました。
物語は、主人公が両親の離婚から心を痛め、必死に生きていこうとするさまを描いていますが、主人公だけでなく、周りの家族も心を痛めるような苦しさが如実に表われていました。初主演となった息子役の岡本圭人は、公演前の7月にプロモーション活動で高知入りするなど、本公演に懸ける意気込みが強く感じられ、本番前や本番中の集中力も凄まじいものがありました。9月22日の終演後は、楽屋で出演者全員が長く語り合う姿も見られ、ツアーを通じて深まっていく仲の良さが垣間見えました。
終演後は、会場内の観客の拍手が鳴りやまず、4回のスタンディングオベーション。場内が明るくなり、しばらく席から動けなかった人、涙ながらに帰る人、観る人に多くのことを考えさせる2時間でした。決してハッピーエンドでは終わらず、切ない気持ちが心に充満する作品ではありました。ただ、この作品に出合えた多くの人が、内なる自分と向き合えたり、大切な家族や友人を思ったりしながら、心の中に優しさの実を一つ蓄えることができたと信じています。
本公演開催前には、高知県に初めてまん延防止等重点措置が適用され(8/27~9/12)、開催が危ぶまれてはいましたが、キャスト・スタッフ・職員、皆事前にPCR検査を行い、ホール内では役割りごとに動線を分け、行動範囲を限定することで、互いが接触する機会を極力減らすなどし、感染対策を十分に行った上で催行しましたことを報告しておきます。


アンケートより
・感情移入してすごく泣いてしまいました。ニコラ(息子)の表情とか不安定な様子がすごく伝わってきて素晴らしかったです。
・本当の親子以上にぶつかり合う姿に引き込まれました。ニコラ(息子)の熱量が伝わってきて今も心がズキズキしています。
・舞台を初めて観ましたが、岡本健一さんの表情が場面ごとに疲れて見えたり明るく見えたりして、俳優さんってすごいなと思いました。テレビとは全く違う迫力があって楽しめました。
・ニコラ(息子)が自分に似ているように思えて、ちゃんと生きようと強く思いました。この公演は私にとってすごく大切な作品となりました。
・思春期の息子がいるのでとても刺さる内容の物語を、圧倒的な演技で見せていただきました。お話の世界からしばらく帰ってこられそうにありません。とても良かったです。



世界13ヶ国で絶賛を浴びた傑作が、待望の日本初演!

思春期の絶望と不安に苛まれながら必死にもがく息子と、愛によって息子を救おうとする父親を描く、家族の物語!
2020年読売演劇大賞優秀作品賞など数々の賞を受賞した舞台『Le Père 父』に続くフロリアン・ゼレールとラディスラス・ショラーによる舞台作品第2弾。
フランスの劇作家フロリアン・ゼレールは、2021年に映画『ファーザー』でアカデミー賞脚色賞を受賞。気鋭の演出家ラディスラス・ショラーと共に2018年にパリで『Le Fils 息子』を初演し、フランス最高位の演劇賞・モリエール賞にて最優秀新人賞を受賞するなど高い評価を受けた。その後、ロンドンのウエストエンドなど世界13か国で上演されている。
もつれあう家族の心の複雑さを独自のスタイルで描いた、フロリアン・ゼレールの最も悲劇的で普遍的な作品。言葉の背後にある、言葉にできない表現で、観客の心に問いかけます。ご期待ください!
「Le Fils 息子」特設サイト


ストーリー(STORY)

「何かを変えたい。でも、どうしたらいいか分からない。」
17歳のニコラは、難しい時期を迎えていた。両親の離婚により、家族が離ればなれになってしまったことにひどいショックを受けて動揺し、何に対しても興味が持てなくなってしまっていた。嘘を重ねて学校にも行かずに日がな一日、目的もなく一人で過ごしていたところ、学校を退学になってしまう。父親(ピエール)は新しい家族と暮らしていたが、母親(アンヌ)からニコラの様子がおかしいことを聞き、何とか彼を救いたいと、離婚後距離を置いていた息子と、向き合おうとする。生活環境を変えることが、唯一自分を救う方法だと思えたニコラは、父親と再婚相手、そして年の離れた小さな弟と一緒に暮らし、新しい生活をスタートさせるのだが・・・・・・。悩み、迷い、傷つきながら、自分を再発見していく絶望した若者の抒情詩。


出演(CAST)

岡本 圭人 (おかもと けいと)
若村 麻由美(わかむら まゆみ) 
伊勢 佳世 (いせ かよ) 
浜田 信也 (はまだ しんや) 
木山 廉彬 (きやま ゆきあき) 
岡本 健一 (おかもと けんいち)


https://youtu.be/2uhQftf8Zso

舞台「Le Fils 息子」60秒のスポット映像


岡本圭人コメント

初めて、「Le Fils 息子」の台本を読ませて頂いた時に、
僕は劇作家フロリアン・ゼレールの描く物語に強い感銘を受け、
この作品に巡り合えたことに運命を感じました。

僕がこれまで歩んできた人生と、主人公ニコラの人生とが重なり、彼の心情や言葉がまるで自分のことのように痛いほど理解することができました。

そして、台本を読めば読むほど、僕の中で「ニコラのことを救いたい……」
という気持ちが膨らんでいきました。

「どうすれば彼のことを救えるのか……」と考えたときに、ゼレールが描いた
この物語を1人でも多くの方々に知っていただくことで、
もしかしたら世界中にいるニコラのような子、そしてその家族を救うことが
できるかもしれないと思いました。

演出家のラディスラス・ショラーさん、大先輩でもある父・岡本健一や
若村麻由美さんを始めとするキャストの皆様、そして素晴らしいスタッフの
皆様と共に、「Le Fils 息子」の物語に生命を吹き込めるように、
全力を尽くします。

是非、劇場まで足を運んでいただき、この物語を皆様と共有できることを
心から望んでいます。

よろしくお願い致します。

岡本圭人


岡本健一コメント

誰もが考えてしまうであろう家族の物語です。
子供達、親達が抱えている問題。
お互いがどんなに理解しようとしても、その思いが伝わらない問題。
自分の思いと相手の思い。
どうすれば解決出来て、どうすれば救えて、どうすれば助けて貰えるのか。
あの時にこうすれば、ああすれば良かった。
こんな思いにならなければ、こんな思いをさせなければ良かった。

いずれにせよ、すべてが過ぎ去っています。
これからが大切だと生きて行くしかないのですが、この思いを抱えて、
これからを生きて行くしかないのです。
『Le Fils 息子』この物語の登場人物達は、
それぞれがどんな思いで、どんな出来事があったのでしょうか。

私は、この作品を読む度に心が打ち砕かれて、ページが進まなくなり、思考回路が止まってしまうような場面がいくつかありますが、稽古に入る頃には克服しているでしょう。

私達は様々な状況の中で生活していますが、これからを生きて行く世代の為にも、出来るかぎり沢山の方々に、この作品を伝えなければならないと思っています。

劇場では感染対策を万全にしていますので、どうかお身体を大切に健康でいて、
血の繋がった父と息子が織りなす、ある家族の物語の生活を、劇場にて公然と覗き見て下さい。

岡本健一


スタッフ(STAFF)

作:フロリアン・ゼレール    翻訳:齋藤敦子     演出:ラディスラス・ショラー
美術:エドゥアール・ローグ   照明:北澤真      音響:井上正弘
衣裳:十川ヒロコ        ヘアメイク:佐藤裕子  
演出助手:城田美樹       通訳:加藤リツ子    舞台監督:瀧原寿子  


日時2021年(令和3年)
9月22日(水)   開場18:00 開演19:00 終演21:00
9月23日(木・祝) 開場11:30 開演12:30 終演14:30
※1時間前に大ホールのロビーを開場し、30分前に客席を開場します(途中休憩はありません)。
会場高知市文化プラザかるぽーと大ホール
大ホール座席表
入場料全席指定(日時指定)
S席(1・2階席)8,500円 A席(3階席)7,500円
〈当日券は+500円〉
※未就学児の入場はご遠慮ください

【Culちゃーず会員価格】
 S席(1・2階席)7,650円 A席(3階席)6,750円 
【Culちゃーず会員特典】 
 先着10名様を本公演のA席(3階席)に無料ご招待!
 9月17日(金)までに、高知市文化振興事業団にお申し込みください。
チケット販売所 ・かるぽーとミュージアムショップ 088-883-5052
・ローソンチケット(Lコード:61370)
・チケットぴあ(セブン-イレブン/Pコード:506-209)
※インターネット予約は、ローソンチケットのwebサイトからご利用ください。
チケット発売日7月1日(木)午前10時から販売開始!
注意事項本公演では、舞台と客席の間隔を十分に確保した上で、全ての座席(バルコニー席は除く)を販売しますが、行政機関から座席数の制限が出た場合は、販売を停止する場合があります。また、新型コロナウイルスの感染状況等により、やむを得ず公演内容等を変更する場合があります。
制作公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
後援在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
助成文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
協賛令和3年度 第71回高知県芸術祭協賛行事
共催KUTVテレビ高知
主催
お問い合わせ
公益財団法人高知市文化振興事業団 
088-883-5071

【ご来場の皆様へお願い】
新型コロナウイルス感染症予防策として、本公演来場時は、マスクの着用、入口での手指の消毒、非接触式体温計による検温、連絡先の提供等にご協力いただきますようお願い申し上げます。 その他詳細は、「お客様へご理解とご協力のお願い(9月1日現在)」をご覧ください。


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