劇団TRASHMASTERS
第32回公演「埋没」四国ツアー高知公演

事業報告


開催日時2020年 10月22日(木)18:30開演 
     10月23日(金)13:30開演
会場高知市文化プラザかるぽーと大ホール
入場者数合計365名 (10/22…210名、10/23…155名) 

劇団TRASHMASTERS主宰で脚本・演出家の中津留章仁さんが、高知市民劇場さんとの交流をきっかけに大川村を舞台にした作品を作ったのが2018年。当時は、東京や大分など全国4か所で上演され、高知で上演されることはありませんでした。
この大川村が舞台となってできた作品「埋没」をどうにか高知で発表できないかと、高知市民劇場さんから相談を受け、2020年上演できる運びとなりました。
この公演に賛同いただき、阿南市(徳島県)→高知市→大川村→新居浜市(愛媛県)と四国ツアーを組むことができました。しかし、その後、新型コロナウイルスの影響で愛媛公演は中止に…。奇しくも、物語の故郷である大川村公演が千秋楽となってしまいました。
「埋没」は、早明浦ダムの建設に反旗を翻し激しく抵抗した大川村の人々の様子と、過疎化して未来が見えない現在の村の状況を描きながら、村を捨てた人間と村に留まった人間それぞれの葛藤を描き、地域社会の在り方を世に問う物語です。
シリアスな場面もありながら、人間の弱さや強さも見られ、観劇した者が自己の内面に向き合い、自らに問いかける、そんなことを考えさせられるお話でした。
大川村では、小中学校の体育館を舞台に約150人の方にお集まりいただき、人口400人弱の日本一人口の少ない村(離島を除く)の一大イベントとなりました。劇団員も物語の故郷で上演することに大きな喜びを感じ、見るもの演じるもの双方にとって感慨深い一日になりました。


アンケートより
・身近なことなので分かりやすかった。笑いあり涙あり今まで見た劇の中で一番良かった。
・濃い情報量になかなか大変だなと思っていましたが終盤それらが昇華されていく気持ちよさを味わえました。
・村役場がダムに沈んだ経緯を知れて良かった。初めての演劇鑑賞でしたが見にきて良かったです。大川村へ実際に行ってみます。
・村民の葛藤に今まで考えがおよんでいなかったので気づかされた。現地に足を運ばれて書いていたので現実味があって面白かった。
・リサーチをよくされて書いた台本に感心させられました。今まさに時代を超えて共通するテーマに共感します。キャストの熱意もすばらしい。



作・演出の中津留章仁が高知県大川村に足を運び、取材を通して作りあげた作品。かつて、ダム建設に反旗を翻し激しく抵抗した大川村の人々の様子と、過疎化して未来が見えない現在の村の状況を描きながら、村を捨てた人間と村に留まった人間それぞれの葛藤を描き、地域社会の在り方を世に問う物語。本作は、約50年の内に、人口がおよそ4000人から400人までに激減した日本一小さな村(離島を除く)の大きな出来事である。

【ご来場の皆様へお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止の措置として、本公演来場時は、マスクの着用、入口での手指の消毒、非接触式体温計による検温、個人情報の提供等にご協力いただきますようお願い申し上げます。 その他詳細は、「お客様へご理解とご協力のお願い(10月1日現在)」をご覧ください。


あらすじ

水に沈んで村は消えても、あの時の記憶は消えない…
保険の外交員であり高知市内に住む川村明水(かわむらあけみ)は、弟の源が住む大川村に来ていた。ダムの上に掛かる橋の上で、明神という新聞記者と出会う。明神は、人口減少が著しい大川村で議員が定員割れし、村議会から村民総会になる可能性があるという記事を書き、全国的に話題となった記者である。大川村の人口が減少するきっかけとなったのは、1950年代から70年代にかけて計画されたダム建設に端を発していた。
この物語は、過去にダム建設に反旗を翻し激しく抵抗した大川村の人々と、過疎化して未来が見えない現在の大川村の状況を描きながら、村を捨てた人間と村に留まった人間それぞれの葛藤を描き、日本の地域社会の在り方を世に問う物語である……。



劇団 TRASHMASTERS(トラッシュマスターズ)

トムアクターズスタジオ出身の中津留章仁、ひわだこういち、吹上タツヒロを中心に2000年に旗揚げ。初期はコメディタッチで毒のある作品を中心に上演。2003年に上演された第7回公演「TRASHMASTAURANT(トラッシュマストラント)」がCXの深夜番組「演技者。」にてドラマ化。第8回公演以降は、主宰である中津留章仁の意向により、ストレートプレイの枠組みの中で、より独創的で革新性あふれる舞台表現を求めて作風を一新する。カンパニー名にあるように、自らを「TRASH=駄作」のマスターと銘打ち、現行の「名作」や「王道」「主流」の方程式にはなかった要素を探して用いることで、それらと同等、あるいはそれ以上に価値のある作品創りを目指していることに由来している。彼らのあくなき探究心と日々の研究に裏打ちされた他に類を見ない確かな舞台表現は、圧倒的な価値観をもって、演劇ファンだけでなく、多くの同業者や業界関係者からの熱い支持を集めている。
劇団 TRASHMASTERS ホームページ


劇作家・脚本家・演出家

中津留 章仁 (なかつる あきひと)   / ツイッター

大分県生まれ。大分県立佐伯鶴城高等学校、明治大学理工学部卒業。初期はコメディタッチで毒のある作品を中心に上演。 2003年に上演された第7回公演「TRASHMASTAURANT」がCXの深夜番組「演技者。」にてドラマ化。第8回公演以降は、ストレートプレイの枠組みの中で、より独創的で革新性あふれる舞台表現を求めて作風を一新する。現在では、現代社会が抱える問題等を取り入れた骨太な物語で、観る者の魂を揺さぶる重厚な人間ドラマを中心に描いている。近年は、長い上演時間や、床面まで変えてしまう場面転換、笑いの要素を一切排除する手法など、現行の演劇制作からはタブーとされる条件を内包しながら「演劇の未来」「可能性」を模索することに挑戦し続けている。あくなき探究心と日々の研究に裏打ちされた他に類を見ない確かな舞台表現は、演劇関係者のみならず、堤幸彦をはじめ、映画・テレビ関係者からの熱い支持を集めている。


出演(CAST)

星野 卓誠(ほしの たかのぶ) / ツイッター
森田 匠(もりた たくみ)   / ツイッター
長谷川 景(はせがわ あきら) / ツイッター
藤堂 海(とうどう うみ)   / ブログ
井場 景子(いば きょうこ)  / ツイッター
原田 樹里(はらだ きり)   / ツイッター
ゆかわ たかし         / ツイッター
山本 亘(やまもと せん)   / プロフィール


スタッフ(STAFF)

音楽:高畠洋
舞台美術:原田愛
音響:島貫聡
照明:宮野和夫
舞台監督:白石定(STAGE WORKS)
イラスト:BRAKICHI 
協力:イーエックス、ラッキーリバー、演劇集団キャラメルボックス、ナッポスユナイテッド、PuR
制作:久保田遥南


日時2020年(令和2年)
 10月22日(木) 17:30開場 18:30開演
 10月23日(金) 12:30開場 13:30開演
 ※開場時間を公演の1時間前に変更しました。
会場高知市文化プラザかるぽーと大ホール
※本公演は、3密を避けるため、座席間隔をあけて実施する予定です。
入場料全席自由(日時指定)
 一 般   前売り3,000円 当日3,500円
 高校生以下 前売り1,000円 当日1,500円 
 ※未就学児の入場はご遠慮ください

【Culちゃーず会員価格】
 一般2,700円 高校生以下900円 
【Culちゃーず会員特典】 
 先着10名様を本公演に無料ご招待
 10月16日(金)までに、高知市文化振興事業団にお申し込みください。
チケット販売所 ・かるぽーとミュージアムショップ 088-883-5052
・県立美術館ミュージアムショップ088-866-7653
・ローソンチケット(Lコード61336)
・チケットぴあ(セブン-イレブン/Pコード502-262)
チケット発売日8月1日(土)午前10時から販売開始!
助成文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
共催KUTVテレビ高知、高知市民劇場
主催
お問い合わせ
公益財団法人高知市文化振興事業団 
088-883-5071

大川村リーディング公演

「埋没」は、高知県にある、ダムに沈んだ村・大川村を舞台にした物語です。演出家の中津留章仁氏が実際に大川村に足を運び、村民との取材・交流を通じて脚本を書き上げました。今回、物語の舞台となった大川村にてリーディング公演を行い、劇団と地域住民との交流を図り、住民の方々が芸術文化に触れていただく機会を設けるとともに、地域における歴史や文化を今一度考える機会にしたいと考えています。 ※ 大川村在住または在住の方に限る

日時10月24日(土) 13:30~15:30
会場大川村立大川小中学校 体育館(2階)
入場料無料
対象大川村在住または在勤の方に限る
お問い合わせ 公益財団法人高知市文化振興事業団 
088-883-5071

徳島公演

日時10月18日(日) 開場13:30 開演14:00
会場阿南市情報文化センター コスモホール
入場料全席自由(整理番号付)
 一 般   前売り3,000円 当日3,500円
 高校生以下 前売り1,000円 当日1,500円 
 ※未就学児の入場はご遠慮ください
お問い合わせコスモホール(阿南市情報文化センター)
0884-44-5000

【中止】愛媛公演

あかがねミュージアム運営グループは、 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、愛媛公演を中止としました。

日時10月29日(木) 開場18:30 開演19:00
会場あかがねミュージアム 多目的ホール(あかがね座)
入場料 全席自由
 一 般   前売り2,000円 当日2,500円
 高校生以下 前売り1,000円 当日1,500円 
 ※未就学児の入場はご遠慮ください
お問い合わせあかがねミュージアム運営グループ
0897-31-0305